PHPと「すぐ使えるCMS」の組み合わせ方法の概要
WordPress(ワードプレス)を使うなど、PHPを使って既にWebサイトを構築している場合、「すぐ使えるCMS」で書き出したページも PHPスクリプトとして稼働させたい場合があります。目的は例えば、全てのページに共通のヘッダーやフッターを表示する事や、認証管理などです。
「すぐ使えるCMS」で書き出したホームページのファイルを PHPスクリプトとして稼働させる場合は、拡張子を .php などに変更して下さい。このサポート記事では、各ページの拡張子の変更方法と、拡張子の変更ができない場合の代替方法をご案内します。
拡張子を .php に変更する方法
admin/admin.cgi ファイル内の環境変数にファイル名を設定する場所がありますので、そこでファイル名の「.html」を「.php」に変更して下さい。なお、お使いのサーバでPHPスクリプトのための他の拡張子の指定があればそちらにして下さい。
拡張子変更のための環境変数
設定する環境変数名は下記の通りです。
対象ファイル | 初期設定ファイル名 | 変数名 | 「すぐ使えるCMS」の対応バージョン |
---|---|---|---|
全一覧(目次) | webdir/index.html | $conf{index_filename} | 全て |
短い一覧(新着情報) | webdir/index_short.html | $conf{short_list_filename} | 全て |
記事ページ(詳細ページ) | webdir/1.html, 2.html, ... | $conf{article_filename} | Ver. 5.0 以上で対応 |
拡張子変更の設定例
各ファイルの設定例は下記の通りです。
全一覧(目次)の拡張子変更
#--------------------------------------------------------[line 155]--
# 一覧のファイル名
#--------------------------------------------------------------------
# 登録記事の全一覧のファイル名です。
# $conf{web_dir} 内に、ここで指定したファイル名で書き出されます。
#
# 一覧の書き出しが不要な場合は、ファイル名を削除して下さい。
# 書き出し不要な場合の設定) $conf{index_filename} = '';
$conf{index_filename} = 'index.php';
短い一覧(新着情報)の拡張子変更
#--------------------------------------------------------[line 185]--
# 短い一覧のファイル名
#--------------------------------------------------------------------
# 短い一覧のファイル名です。
# $conf{web_dir} 内に、ここで指定したファイル名で書き出されます。
#
# 短い一覧の書き出しが不要な場合は、ファイル名を削除して下さい。
# 書き出し不要な場合の設定) $conf{short_list_filename} = '';
$conf{short_list_filename} = 'index_short.php';
記事ページ(詳細ページ)の拡張子変更
#--------------------------------------------------------[line 215]--
# 記事ページのファイル名
#--------------------------------------------------------------------
# 記事ページのファイル名の規則を指定して下さい。
# $conf{web_dir} 内に、ここで指定したファイル名で書き出されます。
# 指定には、記事ごとに別々の値になるように日付や連番を表すテンプレート
# 変数を付けて下さい。
#
# 使用できるテンプレート変数は以下の通りです。
# %_d_% 記事の管理用連番
# %_yyyy_% 記事の年(入力された値。以下同様。)
# %_mm_% 記事の月
# %_dd_% 記事の日
#
# 記事の書き出しが不要な場合は、ファイル名を削除して下さい。
# 書き出し不要な場合の設定) $conf{article_filename} = '';
$conf{article_filename} = '%_d_%.php';
# ここで指定した値は各記事を編集時に個々に変更する事ができますが、
# ここでファイル名を指定しなかった場合は、管理画面からファイル名を
# 指定しても記事ページは一切書き出しされません。
# 「最新記事」も書き出されなくなります。
設定の反映
アップロード
下記の変更したファイルをサーバの同じ位置に上書きアップロードして下さい。
admin/admin.cgi
再構築
管理画面の一覧の下にある「再構築(テンプレート変更反映)」ボタンを押して下さい。新しい名前でファイルが書き出されます。
古い拡張子のファイルは自動では削除されませんので、FTPなどで手動で削除して下さい。
PHPコードの設定
拡張子を変更したファイルに PHPコードを埋め込むには、対応するテンプレートファイルを編集して下さい。書き出されるページとテンプレートファイルの対応はお使いの製品の「テンプレート対応図」または「テンプレート一覧」をご覧下さい。
最新版のマニュアルは下記リンクからご覧下さい。
「すぐ使えるCMS」マニュアル > テンプレート一覧
拡張子は .html のままで PHPスクリプトとして稼働させる方法
Ver. 4.8 までの「すぐ使えるCMS」では詳細記事ページ(webdir/1.html、webdir/2.html、...)の拡張子を変更できません。この場合は、.html のまま PHPスクリプトとして稼働させる下記の設定をお試し下さい。Web サーバが Apache で、.htaccess を設置できる場合に使える方法です。
事前確認
.htaccess 設定権限の確認
サーバ管理者に .htaccess による「AddType」の設定が可能かどうか問い合わせて下さい。許可されていない場合、設定は行わないで下さい。エラーになる場合があります。
Webサーバの種類の確認
Webサーバが Aapache であるを確認して下さい。
動作確認用ファイルの作成
ローカルコンピュータで、以下の名前と内容で3つのファイルを作成して下さい。
i. ファイル名=index.html
<?php
phpinfo();
?>
ii. ファイル名=index.php
<?php
phpinfo();
?>
PHPスクリプトの拡張子として、サーバで「.php」以外の指定があれば、拡張子を変更して下さい。
iii. ファイル名=dot_htaccess.txt
AddType application/x-httpd-php .php .html
PHPスクリプトの拡張子として、サーバで「.php」以外の指定があれば上の「.php」の部分はそちらに変更して下さい。
アップロード
Webサーバにテストディレクトリ(例えば php-test/ )を作成し、作成した3つのファイルをアップロードして下さい。
- index.html
- index.php
- dot_htaccess.txt
PHP 基本動作確認
アップロードしたファイルにブラウザからアクセスして下さい。
index.php にブラウザからアクセスして、サーバで PHP が利用可能かをまず確認して下さい。「PHP Version x.x.x」等と php の設定情報などが表示されればOKです。(表が複数含まれる長いページが表示されます。)
.htaccess ファイル名の変更
アップロードした dot_htaccess.txt のファイル名を「.htaccess」に変更して下さい。
動作確認
index.html にブラウザからアクセスして index.php と同じ表示がされる事を確認して下さい。
書き出しディレクトリ(webdir/)への設定反映
動作確認がOKだったら、書き出しディレクトリ webdir/ に設定を反映させます。
.htaccess のコピー
テストディレクトリにある .htaccess を一旦ダウンロードし、webdir/ にアップロードして下さい。
※ webdir/ に既に .htaccess を設置してある場合
webdir/ に既に別の .htaccess (---A)がある場合、テストディレクトリの .htaccess (---B)の内容を A の .htaccess に追記します。一旦 A の .htaccess をダウンロードし、B に記載した内容をファイルの末尾に追記して同じ場所にアップロードして下さい。
動作確認
ページを再読み込みして動作確認して下さい。